子どもたちの“風邪予防”、できることから少しずつ 〜発達支援の視点で考える、秋冬の体調管理〜
日中はまだ暑さが残るものの、朝晩は肌寒く感じる日が増えてきました。季節の変わり目は、体調を崩しやすい時期。特に保育園や学校、療育の場など、集団生活が始まっているお子さんは、さまざまなウイルスに触れる機会も多くなってきます。
今回は、風邪予防の視点から、家庭でできるちょっとした工夫や心がけを紹介します。
なぜ、子どもは風邪をひきやすいの?
大人に比べて子どもは免疫が未熟で、体温調節や衣類の調整もまだ苦手な時期。そのうえ、鼻をかむ、うがいをする、手を清潔に保つなどの「セルフケア」も、まだうまくできない子が多いのです。
発達に特性のあるお子さんは、感覚の敏感さや不器用さから「手を洗いたくない」「マスクが苦手」「服の素材が不快」など、予防行動自体がストレスになることもあります。
「できない」ではなく「やりづらさ」がある、という視点で見てあげたいですね。
家庭でできる風邪予防の基本
療育の現場でも意識している、基本的な予防策を家庭でも取り入れてみましょう。
手洗い:石けんを泡立てて、30秒以上。歌をうたいながら楽しくできる工夫も◎
手指消毒:外から帰ったあと、食事前などにアルコールorノンアルコールの消毒剤を活用
マスク:難しい子には「人が多い場所だけ」「短時間だけ」など段階的に慣れる工夫を
衣類調整:脱ぎ着しやすい服、体温がこもらない素材選びが大切
睡眠・食事:免疫力を保つ基本。特別なことより“いつも通り”を大切に
できれば、家庭でも「帰宅後にやることリスト」などを決めてルーティン化できると安心ですね。
子どもが「予防行動」に前向きになるために
予防は「がまんするもの」ではなく、「自分を守るための手段」として伝えることが大切です。
たとえば…
「この手洗いで、体のバリアがつよくなるよ!」
「バイキンやウイルスを、やっつけるチャンスだね」
「がんばった手には、ごほうびシールをあげよう!」
自分で“選んでやっている”感覚があると、子どもは不思議と前向きになります。
また、発達特性に応じて「イラスト付きの手順表」や「ぬいぐるみに手洗いをやらせるごっこ遊び」など、視覚や遊びの要素を取り入れることも効果的です。
“完璧”じゃなくていい。できる範囲で、続けること
「ちゃんとマスクしなさい」
「どうして手洗いできないの?」
そんなふうに言いたくなってしまう日もありますよね。
でも大人だって、体調が悪い日は家事や仕事がはかどらなかったり、やる気が出ない日があったりします。子どもだって同じです。
できるときに、できることを、ちょっとずつ。
親子で一緒に予防を「習慣」にしていけたら、それだけでも大きな成長です。
季節の変化を楽しみながら、無理のない風邪予防、始めてみませんか?
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