療育ってなに?どんなことをするの?療育に関する知識を徹底解説
自分の子どもに発達の遅れがある場合、どんなサポートをしてあげたらよいのでしょうか。
医者や福祉施設の人からは「療育」を勧められたものの、聞きなれない言葉ですから、いざサポートするとしても不安があるはずです。
そこで今回は、療育とはなんなのか?どういった施設でどんなことをするのかなど、療育に関する情報をまとめて解説しましょう。
療育ってなに?
療育とは、発達の遅れが見られる子供、発達障害のある子どもに対し、一人ひとりに適した支援を実施し、本人の発達や自立、社会スキルの向上を手助けしていく取り組みのことを言います。
時代の移り変わりの中で、「療育」の定義は意味合いが変化してきましたが、現代社会においてはおおむね上記のような捉え方をしておけば間違いありません。
どんな子どもが対象になるの?
療育は一般的に18歳以下の身体障害や知的障害、精神障害(発達障害も含む)を持っている子どもを対象に行われます。
身体障害を持っている子どもは、理学療法士や作業療法士のサポートのもと機能訓練を行ったり、知的障害のある子どもは、言語や社会スキルの向上を狙ったプログラムを受けるのが一般的です。
しがしながら、その子の年齢、障害の種類や程度によって療育の内容は変化していきますので、どういった中身の療育を受けるのか一概に言うことはできません。
さらに、療育は、公費で受ける「公的な療育」、主治医の判断のもとで行われる「医療機関での療育」、そして「私費で受ける療育」の3種類に大別されます。
それぞれに特徴がありますので、自治体や病院に相談するなどして、お子さんに合わせた療育方法を選んでください。
精神障害者福祉手帳がないと公的な療育は受けられない?
結論から言いますと、発達障害のある子どもの場合、精神障害者福祉手帳の有無は公的な療育を受けるための必須条件ではありません。
精神障害者福祉手帳を取得していなかったり、取得基準に満たないなどしている場合でも療育を受けられるケースがありますので、自治体や施設に問い合わせてみてください。
受給者証はあったほうがいいの?
受給者証の申請と交付は、療育支援を受けるための必須条件ではありません。
しかしながら、受給者証が無い状態で療育支援を受けると、費用を全額自己負担する必要があります。
一方、受給者証の交付を受けた場合、国と自治体が費用の9割を負担してくれますから、1割の自己負担で児童発達支援を受けられるのです。
受給者証は各自治体の窓口で申請できますので、療育にかかる費用を抑えるためにも、ぜひ取得しておきましょう。
なお、自治体によっては受給者証の申請時、診断書を求められる場合があるので、あらかじめ確認してから出向いてください。
療育を受けられる施設にはどんなものがあるの?
療育を受けられる施設は、児童福祉法によって大きく2つに分類されています。
すなわち、通いながら療育を受ける「通所支援」型と、施設に入所して療育を受ける「入所型」です。
さらに、通所支援型と入所型それぞれの施設は、福祉サービスの一環として行われる「福祉」型と医師による治療も並行して行われる「医療」型に分岐して分けられます。
これらの施設は、入所可能な子どもの年齢や条件が異なったり、受けられる支援も違ってきますので、専門家との相談のうえ慎重に選んでください。
発達障害の子どもはどんな療育を受けられるの?
発達障害の子どもが受ける療育支援は、子どもの年齢や障害の程度、支援を受けている施設などによって異なりますが、大きく分けると個別で受ける「個別療育」と集団で受ける「集団療育」に分かれます。
ここでは、両者の特徴について解説していきましょう。
個別教育ってなに?
個別療育は、その名のとおり子どもとマンツーマンで行う療育方法です。
集団に交じって療育を行うのが不得意な子、1対1の療育が効果的であると判断された子が受けます。
そして、その子の障害特性に合わせて作業療法や言語療法など様々な療育を実施し、子どもを発達面、行動面、そして生活面の3つの方向から支援し社会的スキルの向上を目指すのです。
集団療育ってなに?
集団療育は5人~6人でグループを作り、ゲームなどを通じて他者との関わりを学んでいく療育方法を指します。
集団療育の特徴は、臨床心理士や言語聴覚士、作業療法士といった各分野の専門家の助けを借り、総合的見地から療育が行わることです。
また、保護者参加型のプログラムが用意されることもあります。
療育にはどんな効果があるの?
施設などで提供される療育支援は子どもが持っている障害に合わせて実施されるため、療育によって現れる効果も様々です。
例えば、認知能力や言語能力にアプローチした療育では、しっかりとした受け答えができるようになったり、相手の表情や感情を理解する力の向上が見込めます。
加えて、運動能力にアプローチした療育の場合は、筋力やバランス感覚の向上が見込めるでしょう。
このように、療育方法によって現れる効果は多種多様ですので、子どもに必要な療育を見極め、適切な支援を行ってあげてください。
早期療育は必要?
発達障害を抱えた子が周囲の理解を得られないまま成長していった場合、周りから叱られたり、傷つく言葉を投げかけられたりして自信を喪失してしまうことがあります。
早期療育の必要性が叫ばれているのは、上記のようなケースを避け、子どもが言われなき中傷などで心理的ダメージを受けないようにするためです。
さらに、早期療育には、子どもの脳が成長する時期に支援ができる他、療育スタッフといった子どもに関する心配ごとなどを相談可能な仲間ができるというメリットもあります。
子どもだけではなく、保護者側にとっても大きな恩恵がありますので、できるだけ早い段階で療育を受けさせてあげましょう。
公的な療育を受けるにはどうすればいいの?
公的な療育を受けるには、いったいどうすればよいのでしょうか?
この項では、公的な療育を受けるまでの一連の流れを解説していきます。
1.まずは相談と発達検査
最初に行うことは、発達障害の特性を見極める「発達検査」です。
どこで検査を行うかは地域ごとに異なるので、子育て・発達支援室や療育センター、児童相談所などに一度、相談してみるとよいでしょう。
なお、検査機関によっては、順番待ちが必要で長期間、待たされることもありますので、きちんと情報を集めてください。
2.療育施設選び
発達障害の検査結果が出たら、今度は療育施設を選びましょう。
療育施設には、自治体が運営しているものや、社会福祉法人が運営しているものなど様々な施設があります。
施設によって受けられるサービスが異なりますし、通所する頻度も変わってきますので、子どもの障害の特性やご自分のライフスタイルに合わせて選びましょう。
そして施設によっては見学や療育体験を受け付けている場合もあるので、問い合わせて確認してみるのもオススメです。
3.受給者証の申請と交付
利用施設が決定したら、次は受給者証の申請と交付の手続きに移ってください。
ここで注意しなければならないのは、利用先によって必要な受給者証の種類が異なることです。
通所型の施設の場合は、「通所受給者証」を市区町村の窓口から、そして入所型の施設の場合は、「入所受給者証」を児童相談所などからそれぞれ申請してください。
なお、地域によっては診断書を求められたり、必要書類が異なってきますので、あらかじめ確認しておきましょう。
受給者証が交付され必要書類が全て揃ったら、いよいよ施設の利用が可能となります。
まとめ
療育は子どもの障害の特性を把握して、成長をサポートしていくための取り組みです。
まずは保護者や周囲の人間がその子の障害に対する理解を深め、子どもが前向きに療育に取り組めるように促してください。
間違っても、強制したり保護者側の都合で行ってはいけません。
療育は、子どものために行うということを念頭に置いて、その子の将来をより一層充実させるためのサポートをしてあげてください。
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